第3集

情報提供室

このページは糖尿病である私の体験から得た医療に対する教訓と、現代医学が持つ
問題点を摘出すると共に、新しい医療情報を適切に提供するこを主旨としております。

情報 第3集(No21~No30) 目次

No21: 生活習慣病予防にミネラル摂取を!
No22: 茶椀一杯で血糖値低下!?
No23: 医療倫理と患者の人権!?
No24: プロポリスで記憶力アップ!?
No25: 医薬品の副作用死、年間1239件!!
No26: 名古屋に医学工学の”シリコンバレー”を!!
No27: 腰痛と肩凝りを予防するための知恵!?
No28: 過労で50代男性に脳・心臓疾患急増!?
No29: 医療リピター医師の処分申し立て受付!?
No30: 糖尿病治療に乗馬器具が効果!?

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2003/05/11(日)No21: 生活習慣病予防にミネラル摂取を!

骨にはマグネシウムが大事……。骨と言えばカルシウムも大切……。と考えがちですが、もっと総合的にマグネシウムやリン、カリウム等のミネラルの働きをみていこうと言う動きが出ております。専門家は「マグネシウムや亜鉛が不足すると、骨に貯蔵されていた分が崩され、カルシウムも一緒に出てしまう」と指。ストレスが増えても、カルシウムやマグネシウムの吸収が悪くなる。上手にバランス良くミネラルを摂取するには、生活習慣の見直しが必要が重要です。

栄養素としてのミネラルとは、体を構成する4ッの主要元素(酸素・炭素・水素・窒素)以外の元素で、生理作用を持つ16種類を指します。人間を丸ごと捉える栄養学が必要と言われておりますが、今でも自分の専門以外は知らんぷりという研究者が多くおります。

例えば、骨粗髪症といえばカルシウム不足が挙げられますが、骨にはマグネシウムやリン、ナトリウム、亜鉛もプールされております。然し、これらのミネラルは骨以外の細胞や血液中にも存在して、不足すると骨から取り崩して使う仕組みです。ところがマグネシウムや亜鉛だけを取り出すのは不可能で、カルシウムも大量に出てしまいます。骨を守るのはカルシウムだけではなく、マクネシウムも亜鉛も上手に取る必要があります。余分なカルシウムは尿から排出されるが、腎臓や血管、細胞にも沈着し”毒”にもなります。

最近は各種ミネラルの不足や過剰が引き起こす病気も、各国で報告されております。例えば、マグネシウムや亜鉛はDNA合成やタンパク合成に関り、細胞の増殖にも不可欠なため、不足すると免疫機能の低下や、正しくない遺伝情報による”癌”が発生し易く慢性疾患の原因になります。又、マグネシウム不足では血管の収縮が強まり、虚血性の心筋梗塞や狭心症、動脈硬化や高血圧に繋がるとの報告もあります。

現代人はマグネシウムや亜鉛が不足気味だと言われておりますが、その原因には脂肪摂取量の増加と、ダイエット志向による米や麦などの穀物類の摂取量の減少と言った食生活が指摘されております。マグネシウムや亜鉛は食品添加物の規制で、加工食品には添加できないことから、病気治療のための健康食品や合成食品が、栄養素に欠けたまま使用されております。

では、ミネラル不足を防ぐにはどんな食生活が望ましいのか幾つか挙げますと。
1, カルシウムは丸干し小魚や、路地作りのカブの葉やホウレン草など、植物の細  胞壁にも多い。
2, 亜鉛は貝など肝臓ごと食べる食品や穀類に多い。
3, マグネシウムはあらゆる食品に含まれているが、粗塩、苦りを使った豆腐に多  い。
4, 生活環境もミネラルの摂取に大きく寄与する。
  ストレスの強い環境では、カルシウムやマグネシウムの吸収が早くなり、排泄  量が増える。くつろいだ環境で楽しく食べることは大事で、疲れたらゆっくり  食事をとることも、ミネラルの吸収を良くし、病気を防ぐ方法と言えます。
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2003/05/15(木)No22: 茶椀一杯で血糖値低下!?

茶わん1杯のご飯を食べていれば糖尿病の改善や予防につながる――。
日本製紙などの研究グループは12日、こんな効果がある米を開発したと発表した。血糖値を下げるホルモン、インスリンの分泌を促す薬を遺伝子組み換え技術で米に蓄積させることに成功した。インスリン注射をしなくても済む治療法につながる可能性がある。早ければ3年後の商品化を目指ている。

2000年に始まった政府のミレニアム・プロジェクトの一環で、日本製紙、農業生物資源研究所、三和化学研究所が共同で開発した。 生活習慣が原因の2型糖尿病は、血糖を下げる役割があるインスリンの分泌が悪くなることから起こる。このため研究グループは、インスリン分泌を促すペプチド薬に注目。遺伝子組み換え技術を使い、米に多量に含ませることに成功した。

開発した米が消化されてどうなるかを試験管で調べた結果、実際にインスリンが分泌され、血糖値を下げる効果が表れることが分かった。 研究グループは「注射のようなリスクもなく、米を食べる普通の生活が治療になるため、患者にとってのメリットが大きい。安全性などを検証し、商品化につなたい」としている。

然し、この米がインスリンを分泌しない1型糖尿病患者に適応されることは明確ではなく、恐らく肥満体の患者を対象に開発されているものです。現在日本には670万人とも言われる糖尿病患者がおりますが、その内の95%が2型糖尿病ですので、この米の食事で減量に苦しまずに治療することが出来れば、肥満体の方にとっては大変な福音になることでしょう。

※ この記事は全国紙各紙に(05/13)掲載されておりますが、私の「医療情報室」に残して置きたいので掲載致しました。
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2003/05/28(水)No23: 医療倫理と患者の人権!?

この度の入院は1週間と非常に短期間でしたが、なぜ、この短い期間に「医療倫理と患者の人権」と言う、遠大な問題が起きたと言うより、起きていたと言うべでしょうが。長い入院生活をしておりますと、その度毎にいろんなアクシデントに遭遇いたします。入院中に出会った患者さんの内、何人かを見送る悲しい思いもあります。そのような環境の中で私自身が突然の意識障害により危篤状態に陥り緊急の対応として特別処置室へ搬送され、同室の方々にご心配をお掛けしたこともあります。

外来診療から突然の入院指示でした。病室は4人室で廊下側のベットが空いており、其処が私の生活の場になりましたが、隣の患者さんは仕切りのカーテンを引いており、日当たりの悪い廊下側は薄暗い陰湿な感じがいたします。出来ればカーテンを開放して頂きたかったのですが、患者さんの病状も判らないのに自分勝手な要求も出来ず、これは大変な入院生活になるなと感じ覚悟を決めざるを得ませんでした。

夕食後に私の予感が当たり、隣のい患者が突然大きな声で「オーイ・オーイ」と怒り始めました。何故ナースコールを押さないのかと思いながら、看護師の来るのを待ちましたが一向に来る様子がなく、痺れを切らして私がナースコールを押しますと、間もなく看護師が来ましたので「先程から何度も患者さんが大きな声で呼んでいましたヨ」と伝えますと、「この患者さんはオムツを使用しており、1日に10数回は排尿するがその度毎にナースコールを押すので、私達は仕事にならないので患者さんのコールの電源は切っております」と返答がありました。

今度は夜半に斜め向かいの2人部屋の男性患者さんが、大きな声で「看護婦さん、看護婦さん、お願い,お願い」と、何度も呼んでおりますが、一向にその声が止みません。真夜中に10分以上も大きな声で叫ばれると、近くの病室の患者にとっては大変な迷惑です。もし看護師が直ぐに来ない理由が隣の患者と同じであるのなら、患者個人の問題だけでなく、周りの患者達を巻き込んだ由々しき問題になります。

ところが、このような状態が更にもう1件発生しました。翌日の午前中に今度は女性の患者さんの声で、「お願いします、お願いします、開けて下さい、開けて下さい」と連呼するように、約30分近く4~50回は呼び続けていたと思います。私も気になって廊下に出て見ますと、看護師達」はその部屋の前を無視して素通りいているのです。理由は前述のお2人と同じ状況だと推測せざるを得ません。このような状況がこの1週間毎日のように続いております。私が入院を1週間で切り上げた理由も実は、このような状況があったからでもあります。

問題の本質に戻りますが、何故患者がこのような状況に置かれているのか??、また医療側が何故患者を放置するのか?。それぞれに言い分はあると思いますが、事実を知らない他の患者達にとっては、どちらかの立場に立って考えると病院側の医療倫理感や、患者側の家族の非協力性に起因してきます。患者はこの狭間にあって病との闘いだけでなく、救いのない心の苦悩と闘い続けておられることを、忘れてはいけないと思います。

医療の倫理とは患者の体の病を治すだけではなく、患者が抱える心の悩みを癒すことも重要な医療ですが、現状では身体の治療が主流であり、患者の心にまで入り込むことを避ける傾向にあります。この事については私の著書の「糖尿病と心の療」
にも記述しており、更に当HPの【ページ一覧】においても記述しており、簡単には解決出来ない問題があります。然し、このまま放置して置くことは許されません。そのため現在では医学部のカリキュラムに取り入れている大学も増えております。

 患者の人権については多くは、患者と家族の人間関係に大きく拘る問題ですので、一概に他人がとやかく言えない分野ですが、多くは患者と身内との関係が正常な状況でなかったり、身近に居住していないと言った事情もあります。然し、年老いて病床にある患者がこのような状況であれ、病院からも見放されて心を癒すことも出来ず、日々苦悩と人生の悲哀を感じておられると思うと、我が身に置き換えてみた時、遣り切れない気持ちになりますのは、私の感傷でしょうか?。
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2003/06/04(水)No24:プロポリスで記憶力アップ!?

蜜蜂が巣の補強に分泌する【プロポリス】に、記憶力を高め、アルツハイマー病の進行を遅らせる可能性があることが、鈴鹿医療科学大の研究部門でマウスを使った実験で確認されました。3月27日に長崎市で開催された日本薬学学会で発表されました。

実験に使ったのは近親交配で老化の進行が速くなり、学習記憶障害のある生後13週のマウス(SAM)で、水迷路のプール内に放し水中を泳いで水面下にある透明の台に乗る迄の時間を、1日1回14日間測定しました。プールの壁には異なった色の三枚の紙が張ってあり、マウスはこれを手掛かりにして台の位置を学習しました。

プロポリスを投与していない実験開始時での到着時間は平均で91秒であったが、水で抽出したプロポリスを2日目から体重100g当たり3mg腹腔内に注射したマウスには、4~5日目から効果が表れ、最終日には12秒まで縮まった。投与しないマウスは60秒かかった。1カ月後に同じ実験をすると、投与したマウスには学習記憶が残っていて記録に変化はなかったが、投与していないマウスは覚えておらず到達時間が遅かった。

マウスの頭部を調べると、投与したマウスの【脳の海馬】で記憶力を促進させる酵素が増えていることが分かった。プロポリスの糖タンパク質に記憶力向上効果があるとみられるが、どの成分が有効か確認するための実験が継続中である。

【ピロポリス】
蜜蜂が巣を外敵や雑菌から防御するために壁などに付着させる物質で、ハチヤニとも呼ばれている。ビタミンやミネラルを含み、免疫増強や炎症治療に効果がある。ブラジルや東欧などでは古代から民間薬として使われてきた。日本でも健康食品として普及しています。

【脳の海馬】
”海馬”とは脳に収められている記憶です。人間の場合は脳に海馬と言う名前の小さな器官があります。小指の先くらいの大きさですが記憶の固定に深く関っている大変重要な場所です。目や耳から入力された情報は海馬に入り、そこで最初の処理が施されます。様々な情報が統合されたり削除されて、適切な形に整理されてから側頭葉に帰り記憶として保存されます。海馬は次々と入ってくる記憶の素材を、食べ易いように調理してくれる料理人であるといえます。

《余談ですが参考になります》
”海馬”は(トド)と読みます。なぜトドが脳の記憶と結びつくのか疑問ですが,
それはさておき、海を頭にした動物との繋がる文字が幾つかありますので紹介いたします。皆さんは幾つご存知ですか??。
海豹(アザラシ) 海豚(イルカ) 海狸(ビーバー) 海象(セイウチ) 海鼠(ナマコ) 
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2003/06/08(日)No25: 医薬品の副作用死、年間1239件!!

 医薬品の副作用による死亡報告が、2001年度の1年間だけで計1239件も厚生労働省に寄せられていたことが、6日わかった。同省が、長妻昭・衆院議員(民主)の質問主意書に対する答弁書の中で明らかにした。医薬品の副作用による年間の死亡報告数が判明したのは初めて。

 同省によると、同年度中に医療機関や製薬会社などから厚労省に報告があった副作用報告は重複報告を含めて計2万6545症例だった。このうち、医師や製薬会社などが「医薬品の副作用によるものと疑われる死亡」として報告した症例は1239症例。これも重複報告を含むが、10歳未満の子供が死亡したケースなどもあったという。

 これらの副作用報告には、薬局・薬店で買える一般用医薬品はほとんどないという。同省ではこれまでも、副作用報告件数は公表していたが、死亡報告数を集計して明らかにしたことはなかった。同省は「多いとか少ないとかの評価はできない」としている。

 副作用報告制度は1967年から始まった。96年の薬事法改正で製薬会社からの報告が義務づけられた。一方、医療機関からの報告は、これまで任意で寄せられていただけだが、来月からは義務づけられる.

同省はこうした個別の報告を医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構のホームページで公表しております。 (http://www.pharmasys.gr.jp/)。
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2003/06/13(金)No26: 名古屋に医学工学の”シリコンバレー”を!!

名古屋市昭和、千種両区にまたがる鶴舞地区一帯を医学工学の“シリコンバレー”に-。名古屋工業大(昭和区)と名古屋大医学部(同)などの研究者が連携して今秋、「医学工学研究所」を発足させるそうです。医療の高度化に対応するため、医学と工学の融合で新しい学問領域を開拓し、産業界とも協力して新産業の集積地にする狙いがあります。

当面は専用施設を持たないが、二〇〇五年度をめどに、名古屋市が医療分野の最先端研究機関誘致を計画しており、サッポロビール工場跡地(同市千種区)に研究施設設置を目指しております。

研究所には、両大学のほか名古屋市立大、藤田保健衛生大、愛知医科大、岐阜大など医学部を持つ大学と、愛知県がんセンターをはじめ東海地方の主要な医療機関とが結集。企業や愛知県、名古屋市にも参加を呼び掛けるそうです。

名工大の研究者らは既に、外科技術を支援するロボットやリハビリ支援システムなどの開発をこれらの機関と連携して進めており。再生医療や遺伝子治療などの高度医療では医学、工学双方の知識と技術を対等な立場で融合させた、医療機器や技術の開発が求められているためで、自動車や工作機械のメーカーも、製造技術を活用した医療分野の開発に力を入れ始めています。

こうした動きを一層推進し、米国などに後れを取る医療、福祉機器の開発を進めていくため、研究所の設置を決めそうです。共同プロジェクトに取り組む一方、産業界と組織的に連携。名工大大学院の医学工学では「生命を対象にした新しい学問を日本で新たに立ち上げたい」と位置つけております。

「世界一の製造業の技術が蓄積する東海地方の企業が医学分野の開発に乗り出せば、自動車に続く二十一世紀の目玉産業になり得る」と意気込んでおり。今月二十日には同研究所の創設準備講演会が名工大で開かれ、本格連携の第一歩を踏み出します。
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2003/06/18(水)No27: 腰痛と肩凝りを予防するための知恵!?

ヒトは、2本の足で歩いたことによって知恵と腰痛を得た、と言われています。腰痛は、直立姿勢をとるヒトにとって、宿命なのですね。さて、腰痛防止のためには腹筋を鍛えることがよいと言われていますが、腹筋はどのような働きをしているのでしょうか。

たとえば、体重77kgの人が約90kgの荷物を持ち上げると、腰椎にはその10倍以上の940kgもの重みがかかるといわれます。ところが、40歳ぐらいの方の腰椎は約450~700kgで圧迫骨折を起こし、椎骨のクッション役である椎間板はそれ以下の重さで破裂するという実験結果があるそうです。

このとき、腹筋は、収縮することによって腹や胸の中の圧力を上昇させ、腰椎や周辺のじん帯、筋肉への負荷を少なくしています。約450~700kgで腰椎は骨折してしまいますが、腹筋を鍛えておくことで、腰椎や椎間板を保護することができます。簡単に出来る体操がありますので、お試しください。

長時間スポーツをしたり、車の運転やデスクワークなどで同じ姿勢をとり続けたり
すると、首や肩、腰や背中の筋肉が疲れてきます。すると、筋肉に乳酸などの疲労物質が溜まり、筋肉が硬くこわばって張ってきます。

また、寝不足やストレス、足に合わない靴なども筋肉を緊張させ、疲労物質を溜め込んでしまいます。このような筋肉の疲れが、筋肉のハリやコリだけでなく、筋肉痛や全身がだるいといった症状を引き起こすのです。

改善策としては、腰痛体操や肩こり体操で筋肉をよくほぐしましょう。筋肉の緊張がほぐれると疲労物質がたまらなくなるので、筋肉の疲れやハリを解消ます。又、腰痛になりにくい姿勢や、肩こりになりにくい姿勢を参考に、筋肉を疲れさせないような姿勢をとりましょう。
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2003/06/26(木)No28: 過労で50代男性に脳・心臓疾患急増!?

※過労死認定基準の緩和…

【厚生労働省は2001年12月、過労死判定のための対象期間を、発症前1週間程度から6ヶ月前まで広げ、蓄積疲労による死亡も対象にした。残業時間の長さとの因果関係を数字で明示したのが特徴。直前の1ヶ月で100時間、2ヶ月以上の平均で月80時間を越えると関連が強いとした。出張の多さや交代制勤務、深夜勤務などの労働時間以外の要因も考慮するとした。…】

2002年度に過労などが原因で脳や心臓の疾患を発病したとして、労災補償を求め認定された件数が前年度の2倍を超えて、過去最多の317人になることが,厚生労働省のの纏めで分かりました。

認定基準は2001年12月に緩和され、長期間の残業による疲労の蓄積が考慮されるようになっており、認定件数の83%にあたる262人が基準緩和によって認定されました。「過労死」は160人(前年度58人)、「過労自殺=未遂含む」も43人(同31人)が認められ過去最多となりました。

脳や心臓疾患による労災補償の請求が819件で前年度より19%増加。その内認定された317人は、年度途中で基準が緩和された2001年度の2,2倍、緩和前の2000年度に比べると3,7倍に当たります。

認定者の内訳は、脳溢血などの「脳血管疾患」202人、心筋梗塞などの「虚血性心疾患」115人。男性が301人を占めており、年齢別では50代が128人と突出し、40代が90人、30代が49人などです。業種別では、運輸業72人、卸・小売業60人、製造業33人、建設業33人の順。職種では、管理職が71人と多く、運輸・通信従事者が62人、事務職57人などが目立ちます。

一方、業務を理由とする精神障害の労災申請も341人と過去最多で、認定件数も前年度より30人多い100人だった。この中には2001年1月に起きた日本航空の旅客機同士のニアミス事故が原因で、「急性ストレス反応」をを訴えた客室乗務員10人も含くまれております。

☆☆過労死弁護団連絡会の話…

緩和前と比較すれば評価できるが、申請、認定のいずれの件数ももっと多いはずだ。自殺に関しては精神障害の新しい判断基準が出た1999年以降、自殺者が急増しているが認定数は少なく、労働基準監督署の判断には納得できない事例が多い。心理的な負荷の強さが恣意的、形式的に判断されている。認定までに1~2年以上かかるケースが多く、迅速な対応が求められている。
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2003/07/01(火)No29: 医療リピター医師の処分申し立て受付!?

 免許取り消しなど医師の行政処分を求める患者や家族らからの申し立てを受け付けたり、必要な調査を実施したりするために、厚生労働省は7月1日付で「医師資質向上対策室」(仮称)を省内に設置する。医師の行政処分について厚労相に答申する医道審議会の事務局を担当する医事課内に置き、5人程度の職員をあてる。

 これまでの医師の処分対象は刑事罰の確定や診療報酬の不正請求に限られていた。しかし、同審議会は昨年12月、医療ミスを繰り返す「リピーター医師」や、カルテの改ざんなど刑事事件になっていなくても、民事裁判などで明らかな過誤が認められる場合にも対象を拡大する方針を打ち出していた。悪質な場合は、免許の取り消しもありうる。対策室の新設はその一環で、増加が予測される申し立てに対応する。

同省では30人以上の医師の処分を求める、要望書が提出されており、リピーター医師の処分について、年内にも医道審議会に初諮問する方針です。民事裁判で医療ミスと認定されても対象にはならなかった。然し、医療ミスを賠償金で解決し、更にミスを刳り返す医師を放置しておくのは納得出来ないと、医療ミス被害者の会の声を受けて、医療水準に照らして明白な注意義務違反が認められる場合は、処分の対象とされます。、

 また、リピーター医師などの情報の収集方法や、患者側から申し立てられた内容をどのように事実確認するかが課題になっていることから、厚労省の対策室の設置は7月1日付けで、都道府県や政令都市などの置かれる、「医療安全支援センタ ー」を通した医療事故情報も収集し、具体的な方策などを検討する方針です。
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2003/07/05(土)No30: 糖尿病治療に乗馬器具が効果!?

 松下電工先行技術研究所と名古屋大総合保健体育科学センター教授らは26日、松下電工の家庭用乗馬型フィットネス器具「ジョーバ」を使った運動が、血圧上昇などを最小限に抑えながら糖尿病改善に効果があるとの研究結果を日本糖尿病学会で発表したことを明らかにしました。

 これまで運動療法ができなかった心肺機能に問題のある患者や高齢者の利用も可能で、同社は「病気の改善に少しでも役立てれば」としている。ジョーバは松下電工が2000年から発売。前後、左右、上下など乗馬中の6方向の動きを再現することで、台座にまたがった利用者が無意識のうちに背筋、腹筋、大腿筋などほぼ全身に運動効果が得られます。

 一方で、台座の動きに対してバランスを保つ受け身的な運動なので心拍数、血圧への影響はごく限定的。散歩程度の心拍数、血圧の上昇で、自転車をこぐのと同程度の効果が得られるという。 研究グループが日本人に一般的な2型糖尿病患者20人にジョーバを使った運動を毎日30分実施したところ、3カ月後に18人のインスリン抵抗性の指標が低下、症状が改善されたといわれます。
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